タイでの現地採用、駐在員について

雑談

皆さんこんにちは。アロワナ0514です。

最近、Twitterなどで現地採用、駐在員などに関するツィートをよく見かけます。

私自身、タイに移住して今年で21年目になり、タイで現地採用、駐在員の両方を経験してきました。

今回は、タイでの現地採用、駐在員について私なりの視点からの考えを書かせていただきます。

こんな方に読んでいただきたい記事です。

・タイで現地採用として働かれている方

・タイで駐在員として働かれている方

・これからタイで現地採用を目指されている方

・これから駐在員としてタイへ出向される予定の方

1.私の経歴

2000年タイへ移住

2000年~2006年:タイにある日系企業で現地採用として勤務

2006年~2011年:同企業で現地採用から駐在員として昇格

2011年~現在:タイ系企業へ転職、日本人社員(外国人社員)として現在に至る

上記のように現地採用としてタイでの仕事をスタートし、その後運よく駐在員に昇格しました。

ですので、同じ会社で現地採用と駐在員という経験をしました。

また現在はタイ系企業のある日本人社員という立場で働いています。

2. 現地採用とは

私の経験と認識だと『現地採用』という言葉は日本人コミュニティ独特の呼び方ではないかと思います。 

私の認識ですと『現地採用』とは以下の定義かなと思っております。

『現地採用』=日本に本社があり、海外に支店(工場)があり、海外の支店(工場)で採用され働く人

外資系の会社(日系企業以外)で『現地採用』という表現は聞いたことがありません。

例えば現在の私はタイ系企業に勤める日本人です。

本社はタイにあるので、外国人の私でも本社採用と定義されます。

また私の友人でアメリカ系企業に勤めている日本人がいますが、彼の場合

上司がシンガポール人、部下はタイ人という構成でアメリカ人はいないようです。

しかし彼の会社では誰も自分たちを” Local Hired Employees(現地採用社員)”というようには呼んではいないようです。

よって『現地採用』という表現は日本人だけの中での呼び方ではないかと認識しています。

3. 現地採用、駐在員の違い

会社によってことなりますが、私が日系企業で現地採用、駐在員の両方として働いた経験による両者の違いは以下のようなものがありました。

①給料ベース;

駐在員は日本の給料+タイでの給料、現地採用の日本人はタイ人給料に+αというベースでした。

②福利厚生;

・家賃補助:駐在員は現地採用の2倍以上は家賃補助が出ていました。

・社用車:現地採用→ワゴン車でみんな揃って出勤退勤、

駐在員→乗用車を1人1台手配 (最悪2人で1台)

・ボーナス:現地採用→タイ人社員と共に年に1回、

駐在員→年に2回

現地と駐在でボーナスのレートは異なりますが、ベース給料が全然違うので、ボーナス額も駐在員の方が圧倒的に多いです。

③帰任・転勤;

駐在員は日本から出向としてタイへ来ているので、任期が終われば日本に帰任や別の国への転勤があります。

現地採用は基本は異動はありません。

④仕事内容;

上記①~③は現地採用と駐在員で明らかに違う点でした。

ただ仕事内容に関しては私の場合、現地採用時も駐在員時も大きな違いはありませんでした。

私が勤めていた会社は現地採用の時も日本本社へのレポート提出や日本との会議などは日常で、駐在員に昇格したあとも仕事の内容が特別変わったということは無かったと記憶しています。

現地採用と駐在員の仕事内容の量は会社によって差はあるかと思いますが、少なくとも上記①~③はどこの日系会社も同じではないかと思います。

4. 駐在員から見た現地採用(タイ人スタッフ)

私の経験では駐在員の方で現地採用の日本人スタッフとかタイ人スタッフを自分たちより数ランク下の存在として見下した態度で接する方を時々見かけます。

まるでベジータが地球にきて「お前らしょせん下級戦士どもが」と言ったときのようにです。

本来の駐在員の義務というのは本社の知識・技術を海外の支店・工場に伝授するのも駐在員の役目です。

そういった教育をあまりしようとせず、先入観で「どうせ現地採用(タイ人含む)に教えても分かるわけない」と最初から諦めてしまっている取引先の人をよく見かけました。

現地採用の中にも期待以上の仕事をしてくれる人もいれば、ひょっとしたら駐在員より優秀な方もいるかも知れません。

ですので、「現地採用=期待できない」というレッテルを最初から持つのはやめた方がいいと思います。

幸い、私の勤めていた日系会社の駐在員の上司はそういったレッテルはもっておらず、私をしっかり教育してくれましたし、ミスを犯せばきちんと説教もしてくれる人で、現地採用である私に色々とチャレンジを与えてくれ、伸ばしてくれました。

あと社内の話では無いのですが、私が現地採用だった頃に非常に嫌だと感じた経験があります。

ある取引先と初めて面談をした際に名刺を渡しました。

その取引先の方はちょっと嫌そうな顔で「〇〇さんって現地採用?」と聞いてきました。

たぶんその人は「現地採用=期待できない」というレッテルを持っている人だとすぐに感じました。

私は即答で「現地採用ですが、何か不都合ありますか?」とダイレクトにきくと、相手は驚いて「いや、別に問題はないよ。ははは。」と気まずそうな顔をしていました。

ちなみに「〇〇さんって現地採用?」という質問は今でも不快に感じます。

いつも「だから何?」と心の中で聞き返したくなります。

5. 現地採用のつらいところ

日系企業で現地採用で働いている日本人は常に駐在員とタイ人スタッフの間の『板ばさみ状態』です。

駐在員からは

「おい、あのタイ人にうまく伝えといてよ。」

「あいつら(タイ人スタッフ)何言ってんの?説明して?」

タイ人スタッフからは

「ねぇ、あの駐在員何を吠えてんの?」

「ねぇ、適当にまとめて駐在員にうまく説明しておいてよ。」

状態です。

往々にして、現地採用の日本人がいる会社は駐在員とタイ人スタッフのコミュニケーションがあまりうまくとれておらず、何かにつけて現地採用の人を頼ってきます。

コミュニケーションが悪いだけならまだしも、お互いが悪口を言い合ってるので日・タイ語で陰口を聞かされる日々が多く、ストレスも溜まってくるかと思います。

現地採用になりたての頃はストレスに感じるかも知れませんが、別に自分が悪口を言われている訳ではないので、割り切るのが無難です。

そして駐在員、タイ人スタッフとは適度な距離を保ち均等に付き合っていくことが必要となるかと思います。

6. まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございました。

確かに給与面や福利厚生では駐在員の方が現地採用より遥かにいいです。

しかし近年のタイでの現地採用の待遇面もだいぶよくなっていると思います。

タイ人スタッフも現地採用の人にはあまり距離を置かずに情報をくれるので、日本人の知らないローカル情報なども現地採用なら入手しやすいという利点もあります。

今回の記事ですが、あくまで私の現地採用+駐在員の両方の経験をベースに書かせていただきました。

もちろん会社によっては私の意見、経験と異なる文化・やり方を持たれる会社もあるかと思います。

人の意見は千差万別ということでご了承ください。

その他ご質問、コメントなどありましたら『お問合せ』もしくはTwitter DMよりお気軽にご連絡お願いします。

 

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